やってみた!ミュージカル歌詞内のあれこれ

体感することで生まれる感動と発見は、あなたをミュージカルのより深い世界へ誘います…

u/s、standbyとは? PLAYBILLの見方を『ハミルトン』で解説

ブロードウェイの劇場で手渡される冊子PLAYBILL(プレイビル)。

もっと大きいものを想像していましたが、コンパクトなサイズで持ち運びにとっても便利なサイズでした。

この冊子を構成するほとんどのページがブロードウェイ作品の宣伝や紹介記事ですが、PLAYBILLの丁度真ん中あたりキャスト紹介があります。

それが "WHO'S WHO IN THE CAST(直訳:キャストの誰が誰なのか)" というコーナーです。

今回はは、このページの見方を説明していきますよ。

 

f:id:love-performing-arts:20180331124701j:plain

目次:

 

ベテラン

"WHO'S WHO IN THE CAST" はアルファベット順や配役順並んでいるのではなく、どうやら実績のあるベテラン俳優順に並んでいるようでした。

私が当日もらったPLAYBILLでは、アーロン・バー役のDANIEL BREAKERから始まっていました。

記載されていた内容は以下の通りです。

 

DANIEL BREAKER(Aaron Burr). Broadway:The Book of Mormon, The Performers, Shrek: The Musical (Drama Desk nomination), Passing Strange (Tony Award nomination, Drama Desk nomination, Theatre Workd Award, AUDELCO Award), Cymbeline, Well. Fim:Sisters, Limitless, He's Way More Famous Than You, Redhook Summer,(dir. Spike Lee), Passing Strange(dir. Spike Lee). Television: "Unbreakable Kimmy Schmidt",  "Mozart in the Jungle", "Unforgettable", "Law & Order: Criminal Intent".

―PLAYBILL/RICHARD ROGERS THEATRE(2018.3.10配布分)

 

書いてあるのは、主に今までどのような役をやってきたのかといった実績ですね。

 

頭から順に説明していきましょう。

まず、名前の部分はそれぞれこうなります。

 

  • DANIEL BREAKER … 役者の名前
  • (Aaron Burr) … 作品内での配役

 

そして次に“Broadway(ブロードウェイ)”、“Film(映画)”、“Television(テレビ)”に出演した作品の名前が続いています。

Daniel Breakerの場合は、次の作品に出ているということになりますね。

( )内は獲得した賞や監督の名前が書いてあります。

 

  • Broadway(ブロードウェイ)
    The Book of Mormon
    The Performers
    Shrek: The Musical (Drama Desk nomination)
    Passing Strange (Tony Award nomination, Drama Desk nomination, Theatre Workd Award, AUDELCO Award)
    Cymbeline
    Well

  • Film(映画)
    Sisters
    Limitless
    He's Way More Famous Than You
    Redhook Summer(dir. Spike Lee)
    Passing Strange(dir. Spike Lee)

  • Television(テレビ)
    Unbreakable Kimmy Schmidt
    Mozart in the Jungle
    Unforgettable
    Law & Order: Criminal Intent

 

彼がDANIEL BREAKERです。

ふつふつと湧き上がるハミルトンへの嫉妬を抑えながら対応する演技が、ものすごく良かったです。

f:id:love-performing-arts:20180331110952j:plain

引用元:Photo 3 of 27 | Show Photos: Hamilton

 

2役行う場合

ハミルトン、アーロン・バー、アンジェリカのように1人1役の場合もあれば、1人で2役行うこともあります。

例えば、ペギー・スカイラーとマリア・レイノルズのように。

こういう場合は、このように書かれています。

 

JOANNA A.JONES(Peggy Schuyler/Maria Reynolds). (以下略)

―PLAYBILL/RICHARD ROGERS THEATRE(2018.3.10配布分)

 

つまりこういうことですね。

 

  • JOANNA A.JONES … 役者の名前
  • (Peggy Schuyler/Maria Reynolds) … 作品内での配役。2役以上行う場合、配役名を「 / 」で区切っている

 

ちなみにこの方がJOANNA A.JONES。

1幕のペギーの時はとってもお茶目でおてんばなのに、2幕でマリアになると一変。妖艶さ、色気、そして儚さ…そういうものを一度に出してきます。本当に美しいマリアを見ることができました。

f:id:love-performing-arts:20180331112529j:plain

引用元:Photo 2 of 27 | Show Photos: Hamilton

 

f:id:love-performing-arts:20180331113233j:plain

引用元:https://www.broadway.org/galleries/538/items/hamilton-joanna-a-jones.jpg

 

他にも1人2役には、こういった役がありますよ。

  • Marquis de Lafayette/Thomas Jefferson … ラファイエットトマス・ジェファーソン
  • Hercules Mulligan/James Madison … ムリガン/ジェームズ・マディソン
  • John Laurens/Philip Hamilton … ローレンス/フィリップ・ハミルトン(ハミルトンの息子)

新人

新人の場合はこういった感じで書かれています。

 

RODDY KENNEDY(Swing). Broadway debut! (中略) Thanks to God and my amazing family, friends and all my teachers. @Roddy_Rodiddy

―PLAYBILL/RICHARD ROGERS THEATRE(2018.3.10配布分)

 

役者名と配役の後ろに、“Broadway debut!(ブロードウェイ・デビュー!)”と書かれていますね。

これを読むと、新人さんなんだなってことが分かります。

ベテラン勢に比べて実績が少ないのもあり、新人の場合は今までの出演作に続いてメッセージとツイッターアカウントを入れるのが通例のようです。

彼の場合はこうですね。

 

  • Thanks to God and my amazing family, friends and all my teachers … メッセージ(神と素晴らしい家族、友達そして全ての先生方に感謝します。)
  • @Roddy_Rodiddy … ツイッターアカウント

 

u/sの意味

PLAYBILLを見ていると、ところどころに「u/s」という表示が出てきます。例えばこんなふうに。

これはどういう意味なのでしょうか?

 

LAUREN BOYD(Ensemble, u/s Peggy/Maria). Broadway debut! National tours: Wicked(Ensemble), West Side Story(Begecita, us/ Consuela). (以下略)

―PLAYBILL/RICHARD ROGERS THEATRE(2018.3.10配布分)

 

まず、今まで通りの見方でいうとこうなります。

 

  • LAUREN BOYD … 役者の名前
  • (Ensemble) … アンサンブル

 

なので、LAUREN BOYDは今回アンサンブルだったということが分かります。

しかし、Ensembleに続いてu/s Peggy/Mariaと書いてありますよね。

これはこういう意味なのです。

 

  • understudy Peggy/Maria … Peggy/Mariaを代役として稽古中

 

understudyとは「代役」という意味がありますが、ここでは「代役として稽古中」という意味で良いでしょう。

なぜなら、次のstandbyと書き分けられているからです。

 

standbyの意味

u/sとは別に、こういう表記もしばしば目にとまります。

 

ANDREW CHAPPELLE(Standby for Aaron Burr, Lafayett/Jefferson, Mulligan/Madison, Laurens/Phillip, King George)

―PLAYBILL/RICHARD ROGERS THEATRE(2018.3.10配布分)

 

 これは、こういう意味です。

 

  • ANDREW CHAPPELLE … 俳優の名前
  • Standby for Aaron Burr, Lafayett/Jefferson, Mulligan/Madison, Laurens/Phillip, King George … Aaron Burr, Lafayett/Jefferson, Mulligan/Madison, Laurens/Phillip, King Georgeの代役

 

standbyには「いざという時に頼りになるもの、(非常時用)交替要員」という意味があることから、公演中に突然プリンシパル・キャスト(予定していたキャスト)に何かあった場合に、すぐに代役として舞台に立てる俳優を指しています。

つまりANDREW CHAPPELLEは、メインとなるキャストの代役はいつでもできるということなんですね。すごいな…。

 

従って、「u/s」は今後その役として舞台に立つかもしれない役者を指していて、「standby」は突然の事態にも対応できる役者のことを指しているということですね。

PLAYBILLを読むと未来や予期せぬ事態の時にどのようなキャストになるか想像も出来るので読んでいるとなかなか奥が深いです。

是非、こういうところにも注目しながら読んでみて下さい。

 

今回の旅行については、こちらの記事でまとめています。是非併せてご覧くださいね♪

 

ハミルトンのPLAYBILL。 #hamilton #playbill #broadway #newyork

akikanさん(@love_performing_art2)がシェアした投稿 -